オズの魔法使いという物語を知っていますか?
私の一番大好きな絵本で、小さい頃によくベッドで読みながら眠りました。
それから、映画もミュージカルも見たのですが、私は本当の意味は理解せずに
"どこか遠くに素晴らしい場所が・・Somewhere Over The Rainbow"と夢見て
ずーっと自分をドロシーに重ねて旅することばかり考えていたように思います。

ここのHPでもみんなと一緒にどこかを探して来ました。
途中で脳みそのないかかし、心のないブリキの木こり、
勇気のないライオンに会い、それぞれ欲するものをもらう為に
たくさんの話をして、旅を続けました。
でも本当はオズの魔法使いは詐欺師だったのです。
みんなの探していたものは、人に与えてもらうものではないのかも知れません。
それでもやっぱり元気になったらその「何か」を求めて旅に出るのが私です。


でも…もし苦しい恋をして、心から傷ついて、立ち直れない時は思い出してみて下さい。
立ち直ったらまた一緒にでかけましょう!


「心から求めるものを探すなら、身近なところを探すの。
身近なところになければどこを探してもないのよ。」
そして、ドロシーは「There's no place like home. やっぱりおうちが一番。」
と唱えながら魔法の靴のかかとを鳴らします。
気が付くとカンザスの家のベッドにみんなに囲まれて寝ています。
ドロシーは自分が経験した事を説明しようとしますが、皆夢だと言い信じてくれません。
でもそんな事よりドロシーは大好きなみんながいるおうちへ帰れた嬉しさで言います、

「There's no place like home!」

●「オズの魔法使い」本のお話●


ドロシーカンザスの大草原の真ん中に、農夫のヘンリー叔父さんとエム叔母さんと

3人で暮らしていました。

カンザスは太陽が照りつけるせいで、灰色の草原やひび割れのある灰色の土地で

家や叔父さんと叔母さんも、何もかもがくすんだ灰色に成り果てていました。

そんな暮らしでいつもドロシーを笑わせてくれていたのは犬のトトでした。

ところがある日、物凄い竜巻がやってきて、トトを助けようとしたドロシーは逃げ遅れてしまい

家と共に飛ばされてしまいます。

そして家がどすんと落ちた事に気付くとドアを開けてみました。

するとどうでしょう。ドアの外には見た事もない不思議で素晴らしい風景が広がっていました。

見慣れない景色に見とれていると、「オズの国」の奇妙な住民マンチキンたちに歓迎されます。

見るとドロシーの家の下から「悪い東の魔女」の足が2本出ていて、

「東の魔女」の奴隷にされていたマンチキンたちにとても感謝されました。

そして「北の良い魔女」の話によると、「オズの魔法使い」ならドロシーをカンザスへ

帰してくれるだろうと言います。

ドロシーは下敷きになった悪い魔女の「銀の靴」を履き、願いをかなえてくれるというオズに会う為に

エメラルドの都へと続く「黄色いレンガの道」を旅することになりました。

「北の魔女」はドロシーの額にキスをし、そのキスの跡はドロシーを守ってくれるのだと言いました。



黄色いレンガの道を進んでいくと途中で「かかし」、「ブリキの木こり」、「臆病なライオン」に出会います。

そしてそれぞれが「脳みそ」、「ハート(≒心臓)」、「勇気」を貰う為にドロシーと一緒に旅する事になります。

旅の途中には深い谷があったり、カリダというモンスターに追い掛けられたり、いかだで川を渡ったり、

ポピーの花畑で眠りの毒を吸い込み眠りこけてしまったりと、様々な困難を乗り越えて

エメラルドの都に辿り着きます。

そこでやっとオズと話すことが出来ますが、願いを叶える代わりに

「西の悪い魔女」を殺しなさいと言われ、ドロシーたちは今度は西の魔女の国「ウィンキーの国」へと出発します。

西の魔女は、自分の国へドロシーたちが入ってきたのを見つけると、大きな狼たちやカラスの大群、蜂の大群、

奴隷のウィンキーたちをドロシーのところへ送りつけ殺すように命じますが、

ドロシーの仲間たちがやっつけてしまいます。

怒った西の魔女は「金のふちなし帽」の魔力で「空飛ぶ猿」に命じ、

とうとうドロシーは魔女の城へ連れて行かれます。

そしてドロシーは城で奴隷として働かされます。

ドロシーが履いている「魔法の銀の靴」を狙っていた悪い魔女は、

ドロシーを転ばせて片方の靴を奪ってしまいます。

怒ったドロシーが思わず近くにあったバケツの水を悪い魔女に浴びせます。

とたんに水が命取りの魔女は悲鳴をあげながら溶けてしまい、知らなかったもののドロシーは

魔女を見事殺してしまいました。

再びエメラルドの都へ戻りオズに会いますが、実はオズが「ペテン師」だったのだという事が分かります。

オズは昔オマハでサーカスの気球乗りをしていましたが、ある日気球のロープがほどけ、

何マイルも風に飛ばされてここに辿り着いたと言うのです。

「ではわたしに脳みそをくれる話は駄目かね」と、かかしがオズに尋ねると

オズは「本当は脳みそなんて必要ない。経験が知識をもたらす。」と応えます。

ライオンに必要なのは「自信」で、

ブリキの木こりには「心臓なんて欲しがるようなものではない」と話します。

しかしそれぞれがそれでもなお欲しがるので、

かかしには頭の詰め物を詰め直してあげ、木こりは胸にオズが作った心臓を入れてあげ、

ライオンには「勇気の出る薬」を飲ませました。

それで3人はすっかりその気になってしまいます。


ドロシーはオズと一緒に気球でカンザスへ戻ることになりました。

しかし出発するその瞬間、ドロシーは気球に乗り遅れてしまいました。

ドロシーが帰れず困っていると兵隊が「南の魔女グリンダ」なら

力を貸してくれるだろうと教えてくれます。

4人は「南の魔女の国」を目指し再び旅に出ます。

やはり途中で奇妙な生き物たちと遭遇しながら南の魔女グリンダの「カドリングの国」へ辿り着きます。

グリンダに会って全てを話すとグリンダは、ドロシーの履いている「銀の靴」の魔力で

カンザスへ帰れると教えてくれました。

もし知っていたら家が飛ばされて落ちたその日に帰れていたのです。

素晴らしい3人の友達に別れを告げ、かかとを3回鳴らし願いを唱えると、たちまちつむじ風の様に空を飛び

あっと言う間にカンザスの広い草原へ着きました。

目の前には叔父さんと叔母さんの新しい家があり、

ドロシーが駆けていくとエム叔母さんがちょうど家を出てくるところでした。

叔母さんは「わたしの可愛い子!」と叫び抱きしめ顔中キスをしました。

「ああ、エム叔母さん。わたしうちに帰れてほんとに嬉しいわ!」

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